霞ヶ関キャピタル(3498)ついに大きな動き 特大下落で前日比-810円の大陰線

スイングトレードレポート033
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ついに大きな動き 特大下落で前日比-810円の大陰線

ここ4営業日ほど小さなボラティリティーでおとなしい印象となっていた霞ヶ関キャピタル(3498)ですが、ここにきてついに大きく動きました。

なんと前日比-810円の大陰線。
ついに終値で14,000円を割らせてきました。
それどころか、安値では13,170円を記録し、13,000円も割りそうな勢いです。

一昨日↓このように書いたのですが…

場中安値で14,000円を割ってくる場面は何度かありますが、終値で13,000円台まで落としてくることはどうやらなさそうな雰囲気が漂っています。

その翌々日に14,000円を大きく割り込んできました。
また、一昨日は↓このようにも書きましたが…

となると、次の興味は「上げるつもりはあるのか」「上げるとしたらいつ上げるのか」に向いてきます。

あるいは、「7月2日に控えている3Q決算発表を受けて『失望売り』を演出しさらに下落を狙っている」のでは、といった想像もできますが…。

興味は俄然「どこまで下がるのか」の一択となりました。
また、そのタイミングも決算云々ではありません。
もはや、決算までにグイグイ下げ、決算でさらに下げるといった絶望的な展開まで視野に入ってきます。

こうなってくると、

日足を見ると、2024年2月初頭頃、11,000円付近に一度落ち着こうしたタイミングがあります。
そこから2月16日を境に三尊天井(トリプルトップ)が形成され今に至ると見ることができます。

「この三尊天井(トリプルトップ)分を今回の下落で一気に落としてくるのか?」などと不穏なことを考えてしまうほど、今の霞ヶ関キャピタル(3498)はネガティブな空気に包まれています。

と書いた6月14日の記事がにわかに現実味を帯びてきました。
まったくもって恐ろしい銘柄です…。

11時に特大下落発生

今日の霞ヶ関キャピタル(3498)は、前日終値から40円ギャップダウンの14,250円からスタート。
寄付からじわじわと上昇し、9時台は上昇の時間帯となります。

やがて9時50分に高値14,520円をつけると下落が始まり、お決まりの展開に。
10時59分までは「いつものパターン」と見ていられました。

が、11時になると状況が一変します。
さらに特大の下落が始まったのです。

最初の3分は14,000円を小さく割り込む程度でした。
ここ数日のパターンであれば、ここから大きく下げることはありません。
すぐに14,000円台に押し戻され、終値では14,000円台に乗せてくるはずです。

が、今日は違いました。
下落はグイグイと加速し、11時17分には前場の安値13,490円まで下落。
若干戻して13,560円で前場を終了します。

後場になるとギャップダウンして13,390円でスタート。
一度は若干の上昇を見せるものの、そのまま低空飛行を続け、13,420円で大引けを迎えました。

まったくとんでもない展開です。
昨日書いた「楽観的な希望的観測」とは完全に逆の展開となりました。
まさかここまで下落するとは。
これは本当に11,000円まで下落は止まらないかもしれません。

今日の空売り

売り買い錯綜していますが、36,200株ほど売り優勢だったようです。

空売り者残高割合増減率残高数量増減量備考
XTX Markets0.680%+0.090%67,100株+8,900
Jefferies International2.330%+0.130%229,400株+12,700
Nomura International1.670%-0.090%164,224株-9,200
モルガン・スタンレーMUFG5.560%+0.200%546,825株+19,000
Barclays Capital Securities0.980%-0.160%96,486株-15,900
GOLDMAN SACHS0.770%+0.210%75,882株+20,700

大口株主レオス・キャピタルワークスが大量売却

霞ヶ関キャピタル(3498)の大口株主であるレオス・キャピタルワークスが、6月7日と21日の2度に渡り保有割合減少の報告を出しています。

霞ヶ関Cについて、レオスは保有割合が減少したと報告 [変更報告書No.4] | 株探ニュース

霞ヶ関Cについて、レオスは保有割合が5%未満に減少したと報告 [変更報告書No.5] | 株探ニュース

この報告によれば、レオス・キャピタルワークスの霞ヶ関キャピタル(3498)株式保有割合と保有数は下記のように変化したことになります。

※保有割合8.89%時の保有株数は、霞ヶ関キャピタル(3498)の発行済み株式数9,829,220株を元に算出しています。

保有割合8.89% → 7.21% → 1.50%
保有株数873,818株(推定) → 708,200株 → 147,700株

この報告にある2回で、726,118株を売却していることになります。
これはここ最近の霞ヶ関キャピタル(3498)においてはおおよそ1日分の売買高に相当する株数です。

モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社をはじめとする大口各社はこの情報を事前に入手しており、これに乗じて空売りを仕掛けてきたのかもしれません。

機関投資家やヘッジファンドといった大口は、我々個人投資家などは及びもつかないような膨大な情報網・情報量をもとに緻密に分析して株取引に臨んでいるというのをどこかの記事で読んだ覚えがあります。

考えてみれば当たり前のことです。
どの分野においても「プロ」とはそういうものですね。

そう考えると、プロと素人が同じフィールドで戦えてしまう株式投資・スイングトレード・デイトレードというのは、なんと恐ろしい行為であることか。

レオス・キャピタルワークス大量売却で霞ヶ関キャピタル(3498)の株価はどう動いたか

大量保有報告書または変更報告書は、該当する取引の約定から5営業日以内におこなわなければならないルールです。

とすると、レオス・キャピタルワークスの霞ヶ関キャピタル(3498)株式保有割合が 8.89% から 7.21% に減少したのは5月31日から6月6日の間ということになります。

そして、同じく 7.21% から 1.50% に減少したのは6月14日から20日の間ということになります。

この期間の値動きを日足チャートで見てみましょう。

5月31日〜6月6日

大きな陽線と陰線が入り乱れていますね。
このタイミングでの売りは推定165,618株とさほど多くはなく、銘柄全体での売買高も100万株を超える日が多いので、株価を大きく変動させずに売っていくことも難しくはなかったかもしれません。

日付始値高値安値終値前日比売買高
6月6日16,650円16,920円15,230円15,300円-1,130円(-6.9%)1,284,600株
6月5日15,850円16,600円15,670円16,430円+740円(+4.7%)1,010,000株
6月4日16,330円16,470円15,520円15,690円-850円(-5.1%)1,044,200株
6月3日17,500円17,520円16,400円16,540円-760円(-4.4%)764,200株
5月31日16,500円17,300円16,120円17,300円+920円(+5.6%)1,107,700株

6月14日〜6月20日

大きな陰線が出た後は横ばいとなっています。
が、21日に大きく売って、当日に報告されているということはあるのでしょうか?

このタイミングで売られた株数は推定560,500株。
銘柄全体の日々の売買数に対して占める割合が大きいように思えます。

だとすると21日の特大の下落がまさにレオス・キャピタルワークスの売却によるものなのかもしれません。
ちょっとよくわかりません。

日付始値高値安値終値前日比売買高
6月20日14,020円14,320円13,980円14,290円+180円(+1.3%)205,300株
6月19日14,310円14,360円13,970円14,110円-50円(-0.4%)310,200株
6月18日14,240円14,570円14,070円14,160円+140円(+1.0%)424,700株
6月17日14,130円14,460円13,790円14,020円-130円(-0.9%)479,200株
6月14日14,830円14,860円14,080円14,150円-860円(-5.7%)889,500株

売却期間は厳密には不明

報告義務が発生する取引が1日のうちにおこなわれたとは限らず、少しずつ少しずつ長期にわたっておこなわれた可能性もあります。

もしそうならば、先述した5月31日〜6月6日および6月14日〜20日の日足と株価の推移はあまり意味をなさないものになります。

ただ、7.21%から1.50%への変動はその差5.71%の変動です。
最初の1%までは少しずつ分割して売却したとして、それを超えてしまえば報告の義務が発生することを考えると、この売却は1日でおこなわれたと考えるべきではないでしょうか。

と考えると可能性があるのは6月14日のみとなりますが、この日の売買高は889,500株。
そのうちの560,500株がレオス・キャピタルワークスの売却によるものというのはあり得るのでしょうか。
ちょっと考えづらい気がするのですが…。

大量保有報告書を提出後、株券等保有割合が1%以上増加または減少した場合、または大量保有報告書に記載すべき重要な事項に変更があった場合には、変更内容等を記載した変更報告書を提出しなければなりません。 
なお、短期大量譲渡(法第27条の25第2項)に該当する場合には所定の様式での報告が必要となります。

株券等の大量保有の状況等に関する開示制度(5%ルール)の概要:財務省東海財務局

霞ヶ関キャピタル(3498)株価の今後の行方

5月21日の高値を最後に始まった霞ヶ関キャピタル(3498)の株価下落の引き金は、大口株主レオス・キャピタルワークスの大量売却(と思われる)ということがわかりました。

が、これをもって「やはり企業の経営自体に問題はなかった。業績好調で今後に期待」かといえばそうとも言い切れません。

「3Q決算発表の内容はあまり振るわないもので、この内容を受けて株価は下落するのでは?」や「霞ヶ関キャピタルには、実は未計上の負債があり、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社をはじめとする大口各社はこの情報を事前に入手して株価の下落を予想し空売りを仕掛けているのでは?」といったような憶測もあり、霞ヶ関キャピタル(3498)の今後については依然不透明さが拭いきれていません。

が、これらの疑問がすべてクリアになるかといえばそうはならないと思います。
こういったムードでの買い控えは時間が「なんとなく」解決していくのではないでしょうか。

ともあれ、今回の下落に関して一旦の目処がつくのは、少なくとも7月2日の3Q決算発表以降ということになりそうです。

下げ止まるのはどの価格帯?

大口の買いに乗じて買いに走った個人投資家が、この急落で慌てて利確に走るとすれば、「上がった分がそのまま下がる」と考えられます。
もちろん、そうならない可能性も十分にあります。

「上がった分がそのまま下がる」とすると、株価が落ち着きそうなのは11,000円〜11,600円の価格帯か、8,500円〜9,000円の価格帯が考えられます。

12,200円〜12,300円付近も可能性としてはあるかもしれませんが、14,500円〜14,600円の価格帯を簡単に抜けてきたことを考えると、若干心許ない気はします。

週明けの霞ヶ関キャピタル(3498)、果たしてどうなりますか…。

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