霞ヶ関キャピタル(3498)は続伸ならず、それどころか逆に終値で直近1か月の安値を更新する結果となりました。
今日の終値は15,300円。
この終値は直近1か月では最安で、これより安い終値は4月30日の14,850円まで遡らなければ見当たりません。
上記日足チャートを見てもわかるように、今日ほど大きな大陰線はここ6ヶ月で類を見ないものです。
今日1日の株価下落の凄惨さを如実に物語っています。
僕の勝手推論「今回の下落は6月18日まで続き、株価は14,910円まで下落する」が俄かに現実味を帯びてきました。
期間はさておき株価という面では明日にでも達成してしまいそうです。
ギャップダウンしてスタートし、少しでも下を探れば即到達ではないでしょうか。
あるいは14,910円以下までギャップダウンしてのスタートもあり得ない話ではありません。
この推論については下記をご参照ください。
包み足の陰線ももはやテクニカル分析自体が無意味?
テクニカル分析によれば
高値圏で2本目のローソク足が大陰線のつつみ線は、上昇から下落の転換を示唆しています。
これを陰のつつみ線といいます。
とのことですが…この銘柄に関してはもはやテクニカルもファンダメンタルズも無関係と言っていいと思いますので、あまり気にしなくてもいいのかなぁ、という気はします。
ちなみに3月13日にも同様に包み足の陰線が現れており、確かにその後2営業日じわじわと下げたものの、3営業日目から急激な高騰が始まっています。
値幅大きく上下するも特大に売り崩され撃沈
終値は前日比マイナス1,130円(-6.9%)
今日の霞ヶ関キャピタル(3498)は、前日終値から220円ギャップアップの16,650円からスタート。
寄付直後に16,400円まで下げられるも反発し、9時5分には高値16,920円に。
しかしすぐに売りに押し戻され、9時10分には16,430円まで下落。
そうしてしばらく上下に揉み合いましたが、9時32分の16,900円を頂点にして売り優勢となり、9時54分にはフリーフォールが発生。
一気に下落して10時10分に15,600円を記録します。
その後は横ばいし、10時50分に前場安値の15,470円を記録しながら、やがて15,550円で前場を終了しました。
後場は前場終値から70円ギャップアップの15,620円でスタートするもずるずると下落し、13時14分に本日安値の15,230円を記録。
13時34分、35分に15,240円をつけながら低空飛行を続け、14時過ぎには一般個人投資家の空売り買い戻しによる踏み上げと思われる小反発を見せるもやはり売り圧力に抗えず、15,300円で大引を迎えました。
終値は前日比マイナス1,130円、比率にしてマイナス6.9%となっています。
ここまで酷い売られ方をしたのは珍しく、前日比で数値的に近いのは
- 5月22日 -1,150円(-6.1%)
- 4月16日 -1,140円(-6.5%)
- 3月13日 -820円(-6.2%)
- 3月11日 -900円(-6.6%)
- 2月1日 -1,090円(-8.6%)
と、-6.9%という比率がいかに酷いものかがよくわかります。
始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|
16,550円 | 16,920円 | 15,230円 | 15,300円 |
今日の空売り
6月4日に報告義務を喪失していた Merrill Lynch international が再参戦してきました。
10時付近の急落はこの影響でしょうか。
モルガン・スタンレーMUFG と Barclays Capital Securities は買い戻しのほうが優勢だったようです。
空売り者 | 残高割合 | 増減率 | 残高数量 | 増減量 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
XTX Markets | 0.610% | +0.050% | 60,100株 | +4,300 | |
Jefferies International | 2.200% | +0.200% | 216,700株 | +20,000 | |
モルガン・スタンレーMUFG | 4.920% | -0.190% | 484,125株 | -18,800 | |
Merrill Lynch international | 0.700% | 0% | 69,400株 | 再IN (前回2024-06-04) | |
Barclays Capital Securities | 0.860% | -0.220% | 84,686株 | -22,000 | |
GOLDMAN SACHS | 0.640% | +0.100% | 63,782株 | +10,100 |
売買高は3営業日連続で100万株/日を突破
今日1日の売買高は1,284,600株となかなかの数。
ここのところ売買高が少なくなっていた霞ヶ関キャピタル(3498)にあって、3営業日連続で1日の売買高が100万株を超えています。
「いよいよ『何かしらの動き』に向けて大口が本格的に仕掛けてきた」とも取れそうですが…。
逆に、「空売りで利益が出るうちに売るだけ売って、あとは安く買い戻せる時に買い戻すような形の収束を狙っている」とも取れそうです…。
さて、果たして…?
含み損はまたも反転大幅増大 マイナス1,053,884円に
さて、僕の状況はというと、昨日せっかく半減した含み損も今日の強烈な株価下落でまた一気に膨らんでしまいました。
現在の含み損は過去最大の1,053,884円となっています(!)。
ついにマイナス1,000,000円の大台を突破しました。
ちなみに、今日は一部利確して安く買い直すチャンスがあったので、取引しています。
具体的には下記のとおりです。
- 5月30日に買建した16,602円の100株を16,740円で売埋し+13,418円の利確
- 16,470円で100株を新たに買建
- 16,730円で一度買建したものの、前述16,470円で買建できたため16,740円で売埋し+1,000円の利確
買建中の建玉
期間 | 株数 | 買建時単価 | 現在値 | 含み損益 | 金利 |
---|---|---|---|---|---|
5/22〜 | 100株 | 17,500円 | 15,300円 | -221,611円 | 1,611円 |
5/24〜 | 100株 | 17,645円 | 15,300円 | -236,023円 | 1,523円 |
5/24〜 | 100株 | 17,640円 | 15,300円 | -235,522円 | 1,522円 |
5/24〜 | 100株 | 17,345円 | 15,300円 | -205,997円 | 1,497円 |
6/4〜 | 100株 | 15,670円 | 15,300円 | -37,541円 | 541円 |
6/6〜 | 100株 | 16,470円 | 15,300円 | -117,190円 | 190円 |
利確した建玉
期間 | 株数 | 買建時単価 | 売埋時単価 | 実現損益 | 金利 |
---|---|---|---|---|---|
5/30〜6/6 | 100株 | 16,602円 | 16,740円 | +13,036円 | 764円 |
6/6〜6/6 | 100株 | 16,730円 | 16,740円 | +904円 | 96円 |
現時点での損益
現在の含み損 | 買建に伴う損切り | 暫定損失合計金額 |
---|---|---|
-1,053,884円 | -712,100円 | -1,765,984円 |
現在の実現益 |
---|
+14,418円 |
今日これほど下落するのであれば、朝に利確できる分は一旦利確しておき、下落し切ったタイミングで買い直すということができれば最高でした。
6月4日に15,670円で買建した100株は、125,000円を利確できるチャンスがありました。
今日9時9分に買建した16,470円の100株すらも、43,000円を利確できるチャンスがあったのです。
そして、その後は15,230円という安値で買建するチャンスがありました。
600株を買建している現状では、さすがに700株800株と追加買建する勇気が出ませんでしたが、利確できて身軽になれていれば買建していたでしょう。
たらればの話をしても仕方ありませんが、なんともやるせ無い気持ちになることは確かです。
売りが売りを呼び 下落が下落を呼ぶ 株価急落の仕組み
今日の下げ方は冷静に見てもかなり下品で、大口もなりふり構っていられなくなったという印象を受けます。
想定より酷く建玉の買い集めが難航しているのでしょうか。
あるいは「最後の仕上げ」とばかりに据え膳を突きにきたのでしょうか。
なんにせよ、「とにかく下げて振るい落とせ」という意図が透けて見えます。
また、今日は気がつくと楽天証券の「売建可能数量」が「0」になっていました。
普段なら結構な在庫があったはずです。
今日はこの下落に便乗して空売りで一稼ぎしようという個人投資家がこぞって参戦してきたものと思われます。
そして、大引直前にふと見ると、空売りの在庫は「2,000」に戻っていました。
しっかりと空売りして稼いだ楽天証券経由の取引が、少なくとも2,000株はあったということになります。
このように、売りが売りを呼び、下落が下落を呼ぶ形で株価の急落というものは発生するのだということがよくわかります。
かくいう僕も先日「どうせ下がるなら」と1回だけ空売りをしてしまいましたが…。
反省です。
空売り価格規制
日本には、「空売り価格規制」という法律があり、意図的に過度な株価下落を引き起こすことができないようになっているようです。
この「空売り価格規制」は、「トリガー方式」という方式で、概要は以下のようなもの。
- 前営業日終値等から算出される当日基準価格から、10%以上価格が下落して取引が成立している銘柄がトリガー抵触銘柄となる
- 新規空売り注文に際して、このトリガー抵触銘柄に直近取引価格以下で51単元以上の発注することは禁止(適格機関投資家は1単元でも禁止)
信用取引の空売り価格規制とは│信用取引 気になるポイント│SMBC日興証券
霞ヶ関キャピタル(3498)も、調べてみると2023年10月24日と同年12月26日に「トリガー抵触銘柄」となったことがありました。
「トリガー抵触銘柄 霞ヶ関キャピタル」でGoogle検索すると、日本取引所グループWebサイトのexcelファイルがキャッシュされています。
が、それ以降の日付ではヒットしませんでした。
大口は「うまいことやっている」ということでしょうか。
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社などの大口は「適格機関投資家」?
「機関投資家」とは
金融商品取引法第2条3項1号において規定されている「有価証券に対する投資に係る専門的知識および経験を有する者として内閣府令で定める者」のこと。証券会社や投資信託委託業者、銀行、保険会社、投資顧問会社、年金資金運用基金などが該当する。いわゆる「プロ」の投資家であり、法律が認めた投資の専門家であることから、金融商品取引法上の行為規制の適用が一部除外されている。
とのこと。
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社をはじめとする外資系の大口が「適格機関投資家」なのかどうかはわからないのですが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が適格機関投資家を「顧客」として扱っていることから察するに、これらの法人は「適格機関投資家」 ではなく、法的にはあくまでも「個人」ということになるのかもしれません。
市場に跋扈している大口たちが「内閣府令で定める者」かどうかを知る術はあるのでしょうか。
このあたりは不勉強につきよくわかっていません。
今後調べてみたいと思います。
機関投資家の空売りについて
「空売りを仕掛けてくる大口は悪」のような論調がありますが、果たしてそうなのでしょうか?
空売りは「市場の流動性を高める上で必要」「株価の異常な高騰を防ぐために必要」という声も聞かれます。
確かにそういった側面はあると思いますが、果たして「市場の健全性を保つ」以外の目的で空売りをしている大口はいないのでしょうか?
ただ、単に己の利益のためだけに空売りをしていたとしても、それがひいては「市場の流動性を高めた」と言われればそれまでです。
結局のところ「長い物には巻かれろ」ということになるのかもしれません。
「空売りの社会的意義」について考えた興味深い記事があったので以下に共有します。
「空売り」の社会的意義を考える – 経済・ビジネス|QUICK Money World – 株式投資・マーケット・金融情報の総合サイト
また、長いものに巻かれて「うまいことやる」ための豆知識もいくつかご紹介しておきます。
機関投資家による空売りの手口を徹底解説!手口を逆手にとって利益を出す方法とは | 株式会社ソーシャルインベストメント
機関の空売りとは?空売り残高の活用方法と銘柄の特徴について紹介|K-ZONE money
霞ヶ関キャピタル(3498)の明日はどっちだ
さて、いよいよもって混迷を極めてきた感のある霞ヶ関キャピタル(3498)の値動き。
明日の行方は上か下か。
静かに見守りたいと思います。